【A Message from Director Shiori】
私が服づくりで大切にしているのは、デザインだけではありません。
どんな素材を選ぶのか。
どこで作られたものなのか。
どんな技術によって形になっているのか。
目には見えにくい部分まで含めて、一着の価値だと考えています。
今回採用したサテン楊柳は、織物産地として知られる新潟で織り上げ、その後、山形で加工を施した生地です。
使用しているキュプラ糸は宮崎県、トリアセテート糸は石川県。
一見すると一枚の生地ですが、その背景には日本各地で受け継がれてきた技術が息づいています。
それぞれの土地で培われた技術が重なり合うことで、この素材ならではの豊かな表情が生まれました。
だからこそ今回は、この素材の魅力を活かすことを第一にデザインしています。
トップスは、肩や二の腕を自然に覆うケープデザイン。
パンツは、サテン楊柳の縦に流れる表情を活かしたストレートシルエット。
暑い季節を少しでも快適に過ごせること、そして素材の美しさを最大限に感じられること。
その両方を大切にしながら形にしたコレクションです。
デザインだけでは作れないものがある。
素材だけでも作れないものがある。
今回のコレクションから、そんなものづくりの背景も感じていただけたら嬉しいです。